人生を豊かにするブログ

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【file7】何も変わらないと思っているあなたへ

 

私はここ最近、自分を取り巻く環境が大きく変わりました。


会社での人間関係がスムーズになり、相手の評価を気にしなくなりました。


また、私の嫌いだった上司に対して、今までは「恐怖」しかありませんでした。しかしここ最近は「なんだか可哀想な人だな」と哀れむ気持ちの方が強くなり、気にならなくなりました。

 


なぜだろう?と考えた時、私は無意識のうちに会社の人達と仲良くしようとしていました。
自分から飲みに誘ったり、雑談をしたり、挨拶を大きい声でしたりetc。。。

身近なところからコツコツ取り組むようにしました。

 

その積み重ねが少しずつではありますが、結果として人間関係に繁栄されているなと感じている今日この頃です。

 

 

さて、この身近な行動を推奨する言葉があります。

 

それが『隗(かい)より始めよ』です。

 

今回は隗(かい)より始めよの由来をご紹介します。


〜『隗(かい)より始めよ』の由来〜

今から2200年前、中国は7つの国に分裂していました。

①燕(えん)
②斉(せい)
③秦(しん)
④韓(かん)
⑤趙(ちょう)
⑥楚(そ)
⑦魏(ぎ)

 

これらの国々が自国の存立の為に、戦いに明け暮れていました。この時代を春秋戦国時代といいます。


今回は燕(えん)の国のお話です。


燕王である噲(かい)は、人の良いお坊ちゃま国王で「名君といわれる人物になりたい」という願望を持っていました。


その王を支えていたのが、宰相(さいしょう)の子之(しし)という人物でした。


宰相とは日本でいうところの内閣総理大臣のような立ち位置です。しかし王が権力を持っていたので、あくまで「王の意向を実現させる役職」という形になります。


この子之(しし)は権力を好み、自分の影響力を高めたいと思っていました。


名誉欲の強い王と、権力欲の強い宰相。。。


いつ崩壊してもおかしくない燕を、他国は見過ごしませんでした。

 

隣国の斉は使者を派遣して、燕を無茶苦茶にしようと画策します。

 


その手始めに斉の使者である蘇代(そだい)を派遣しました。そして噲(かい)に進言します。

 

 

蘇代(そだい)「私は燕が羨ましいです。我が国の王は、覇者の器ではありません。。。」

 


噲(かい)「なにっ!?私が羨ましいだと!?」

 


蘇代(そだい)「そうでございます。斉王は臣下を信用なさいません。それに比べて、陛下は宰相の子之(しし)様を全面的に信用なされております。」

 


噲(かい)「そうかそうか!そこまでの器ではないがな!」

 


蘇代(そだい)「いいえ、国王が臣下を信頼して初めて臣下は力を発揮出来るのです。それが出来るお方を『名君』といいます。陛下はまさに名君でございます!」

 


噲(かい)「名君!?そうかそうか!あっはっはっは!」

 


蘇代(そだい)はわざと噲(かい)が喜ぶような言葉を述べて、取り入りました。

 


続いて蘇代(そだい)は宰相の子之(しし)に謁見します。そして彼に提案することになります。

 


蘇代(そだい)「宰相様は国権は欲しくありませんか?」

 


子之(しし)「欲しいのは山々だが、実現するのは難しいだろう。」

 


蘇代(そだい)「名君になりたいと思う燕王ならばこそ、昔の賢人の真似をなさるかもしれませんな。。。」

 


子之(しし)「何か考えがあるみたいだな?」

 


蘇代(そだい)「あるのですが。。。ちょっと運動費がかかりますな」

 


子之(しし)「金に糸目はつけぬ!是非、我が手に国権を握れるようにしてくれ‼︎」

 

 

こうして蘇代(そだい)は目星をつけた人物を、金で買収していきました。そして、子之(しし)を支援したら出世させるという約束まで吹き込みました。

 


斉はいずれ滅ぼす気でいるのでどんな約束でも出来てしまったのです。

 

 

 

その効果はてきめんに現れます。

 

 


子之(しし)に買収された文官が噲(かい)に進言しました。

 


文官「陛下、私は陛下の名声が高まる方法をお伝えしたく思います。」

 


噲(かい)「ほう!是非聞かせてくれ!!」

 

 

文官「国権を宰相様に譲ることです。今、燕が安定しているのは宰相である子之(しし)様の尽力が大きいです。

もし陛下が子之(しし)様に委ねたのならば、世間は陛下を名君として褒め称えるでしょう!」

 


噲(かい)「。。。いまいちピンと来ないのだが、どういうことだ?」

 


文官「古代の皇帝であった堯(ぎょう)は、自分の親族ではなく、有能な部下であった許由(きょゆう)に天下を譲りました。

しかし許由(きょゆう)はこれを受けませんでした。

でも『堯(ぎょう)は許由(きょゆう)に天下を譲った』という名声は残りました。


今、陛下が子之(しし)様に国権を譲ると申しても、おそらく子之(しし)様は受け取らないでしょう。

 

これこそ堯(ぎょう)と同じ行いです!これを聞いた世間の人々は陛下を尊敬し、後世まで名君として名を残すでしょう!」

 


噲(かい)「なるほどなるほど!よし!国権を子之(しし)に譲ろう!」

 


こうして、燕の運命は子之(しし)に委ねられることになってしまいました。

 


ところが、これだけでは済みませんでした。。。さらに悲劇は続きます。。。

 


文官「陛下、古の王である禹(う)は、部下である益(えき)を高く評価していました。


その為、兎(う)は皇太子である啓(けい)の息のかかった家臣を、全て益(えき)に与えました。


それから兎(う)は年を取ると、皇太子である啓(けい)を廃嫡して、益(えき)に帝位を継がせました。


これに不服を感じた啓(けい)の家臣達は、益(えき)を殺し、啓(けい)が天下を取れるようにしました。


当時の人々は、兎(う)が益(えき)に天下を与えたのは名目上のことで、実質的には啓(けい)が天下を取れるように仕向けたと見ています。

 

今、陛下は子之(しし)様に国権を譲られたとはいえ、宮廷にいる家臣は、陛下の皇太子である平(へい)様の息のかかった者ばかりではありませんか。


まさに、兎(う)のやり方と同じで、世間は平(へい)様が国権を握っていると見られても仕方がありませんね。」

 


噲(かい)「。。。確かにその通りだ!それでは才能のある人間が力を発揮できないな!よし!
 

今より300石以上の家臣は全て解任する!


子之(しし)よ!そなたが政治をやりやすいよう人選したまえ!」

 


そう言うと、噲(かい)は政務から離れたばかりか、宮廷を引き払い、臣下の地位に甘んじたのでした。

 


これを会社でいうのならば、社長自ら主任クラスに降格し、課長以上は全員クビといったところです。こんな状態では、組織は破綻してしまいます。この時点で燕は詰んだと言っても過言ではありませんでした。

 

 

それから子之(しし)のやりたい放題になり、燕国内に怨嗟の声が広がりました。そして反乱が起き、多くの人間の血が流れました。

 

 

皇太子である平(へい)は、自ら挙兵し燕を立て直しを図りました。その援軍を引き受けたのが斉です。

 

 

ところが、斉の軍勢は燕に到着するやいなや、子之(しし)、そして噲(かい)を殺して燕を乗っ取ってしまいました。

 


斉はドサクサに紛れて、燕を支配下に置いたのです。


これにより燕は一時的に滅亡しました。

 


それから2年後、燕の皇太子である平(へい)は、やっと国君になることを許されました。

 


昭王(しょうおう)と名乗りましたが、斉への忠誠を誓っての即位でした。

 

 

彼は斉への恨みを忘れませんでした。

 

 

「いつか燕を独立させたい!そしていつか父上の仇を取りたい!でもどうして良いのか分からない。。。」

 

 

途方に暮れている昭王(しょうおう)にある男が提案します。

 


その男の名は郭隗(かくかい)と言いました。

 

 

郭隗(かくかい)「陛下、お困りのようですな。」

 

 

昭王(しょうおう)「郭隗(かくかい)先生、私は父上の仇を討ちたいのです。そして、この燕を斉の支配から解放したいのです。しかし、私には力がない。どうすれば良いのでしょうか?」

 


郭隗(かくかい)「ならば、中華全土にいる賢者達を燕に集めなされ。彼らは必ず燕の力になるでしょう。」

 

 

昭王(しょうおう)「なるほど。。。しかし、こんな弱小国の燕にどうしたら賢者達が来てくれるでしょうか?」

 

 

郭隗(かくかい)「ならば私、隗(かい)から始めてみてください!私の為に屋敷を建て、高待遇をしてください!」

 

 

昭王(しょうおう)「先生、どういうことですか?」

 

 

郭隗(かくかい)「昔の話ですが、ある古の王は1日に千里を走る馬を求めておりました。その為、家臣に500金を渡して馬を買ってくるよう命令しました。

 

ところが、家臣は500金で死んだ馬を買って来ました。


古の王は怒りました。 


『死んだ馬に500金を買うなんてバカか!』と。


しかし、家臣は答えます。


『確かに、死んだ馬に500金を払うのは一見おかしいことのように見えます。


しかし、死んだ馬にさえ500金を支払ったのなら、生きている馬はもっと高値で売れると商人たちは思うでしょう。


すると商人たちはこぞって王の下に現れ、こちらから千里を走る馬を求めなくても、相手から来てくれます。


そして、王が馬を選ぶ立場になりますので、500金よりも安い金額で千里を走る馬を手に入れられるでしょう。』

 

結果は、この家臣の言った通りになりました。

 

私のように間違いもありそこまで優れていない者を燕は重宝するという噂が流れますと、私以上の賢者は、『もっと良い待遇をしてもらえるかもしれない』と思うでしょう。結果としてこぞって燕に集まるようになります。


まさに私のような『死んだ馬』を高値で買えば、賢者という『名馬』を簡単に手に入れることができます!」
 


昭王(しょうおう)「なるほど!では早速、郭隗(かくかい)先生を高待遇いたします!」

 

 

それから郭隗(かくかい)を高待遇したという昭王(しょうおう)の噂が流れ、中華全土から有能な人材が燕に集まりました。

 


その中に楽毅(がくき)という人物が仕官に来ました。

 

この楽毅(がくき)は秀才で兵法にも通じていた為、各国が競って望んだ人物です。

 


この楽毅(がくき)を手に入れた燕は、戦で連戦連勝します。そして燕から斉を叩き出し、斉の首都、臨淄(りんし)まで陥落させるという大戦果を上げました。そして、父の仇であった斉王を結果的に殺すことが出来ました。

 


郭隗(かくかい)から始まり、楽毅(がくき)を得て、斉からの解放と仇打ちを実現させました。

 


現代でも「隗(かい)より始めよ」という言葉が使われますが

 


『大きい事を成し遂げるには、まず身近なところから取り組み始めよ』

 


という意味合いで使用されています。

 


〜そもそもあなたは郭隗(かくかい)か?〜
 

郭隗(かくかい)先生を重宝することをきっかけとして、燕は賢者を得ることが出来ました。

 


自分では間違いもあり、あまり賢くないと郭隗(かくかい)先生は謙遜していましたが、私は少なくとも郭隗(かくかい)先生が「一定の基準」を満たしていたからこそ、成り立った話だと思います。


私はその「一定の水準」とは「この人を紹介しても恥ずかしくない」と相手に思わせるレベルだと考えます。

 


もし郭隗(かくかい)先生が本当のバカだったり、周りから嫌われて悪評まみれならば、そんな人物を重宝する燕は、血迷った国として賢者達は近づこうともしないでしょう。

 

 

これは我々にも言える事なのではないでしょうか?

 


自分よりも凄い人に取り入ろうとしたり、気に入られようとしたとしても、相手の「一定の基準」に達しない限りは相手にしてもらえません。
そして、そういう人に限って身近な人間関係なり日常生活を疎かにしています。

 


あなたは、尊敬する人に認められたいあまり、会社での人間関係を疎かにしていませんか?

 


立派な事を宣言したり、頑張ります!とTwitterでつぶやく割に、ちゃんと早起きをしたり大きな声で挨拶は出来ていますか?

 


九九が出来ないのに、因数分解に取り組もうとしていませんか?

 


これは私が身をもって経験した事です。

 


私は、ついこの間まで凄い人に認められたいあまり、会社の人間関係はシャットアウトしていました。

 


「コイツらとは違う!オレは凄い人間になるから会社のレベルの低い人間と関わるだけ無駄!」と。

 

 

しかし、当たり前の話ですが会社での人間関係を上手くこなせない奴が、凄い人と関われる訳がないのです。 仮に関われたとしても、そういう方々は見抜いています。

 


もし、人間関係に困りたくないなら、自分の身近な人との関わりを深くするべきです。

 


女の子にモテたいなら、まず会社の女性に親切にする事です。

 


そうやって身近なことをこなしていくうちに、いつの間にか、ある一定水準に達するのだと思います。

 


あなたは、まだまだ郭隗(かくかい)先生のレベルまで達していません!もちろん私もそうです!

 


何も人生が変わらないと嘆くなら、まず郭隗(かくかい)先生を目指してみてください!

 


必ず変わります!

 


まさに「隗(かい)より始めよ」です!